今問われる、プラント機器調達

 「良い物を、安く、タイムリーに」調達担当者は、こう口を揃える。 かつて円高対策として、海外調達が常套手段だった時期もあるが、今では、「海外調達」という言葉すら、聞かなくなった。 今では世界中から「良い物を、安く、タイムリーに」 調達するようになった。 しかし、製缶機器の有力調達先である韓国では、時として、メーカーの倒産が発生する。 調達リスクは確実に高まり、調達担当者はベンダーの情報収集を、従来以上に重視している。 良い物を、安く、タイムリーに現場にデリバリーする「理想の調達」は、難度を増している。

 【総 論】今問われる、プラント機器調達
  プラント過当競争の影響受けるベンダー

 【日 揮】調達と品質管理部門の交流がスムーズ
  プロジェクト毎に設計と調達部門が調達方針で合意

 【千代田化工建設】EPC全体の効率向上を目的に「調達の見える化」を実現
  昨年4月にマテリアルマネジメントセクションを設置

 【東洋エンジニアリング】収益悪化の一因となった調達管理
  2月1日付組織改正で品質管理部が独立

 【三菱重工業】海外調達比率80%はグローバル調達の結果
  「良い品質の機器を適正価格で」が基本方針

 【三井造船】メーカーとしての特色を生かした調達業務を展開
  MODEC・BWSCを巻き込んだ、グループの調達業務の協業も視野

 【新日鉄住金エンジニアリング】海外調達の推進で、全社の海外売上高比率40%を支援
  国内新規ベンダーには、ライフサイクルコストを重視

 【JFEエンジニアリング】「攻めの調達」で全社の競争力を強化
  新規ベンダーの開拓、海外調達の推進にも力


 (Vol.352 2015年3月25日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部