下期プラント市場は、こう動く

 昨年後半から原油価格が値下がり、今年は年初から産油国でプロジェクトの見直しが始まった。化学プロジェクトにはたしかに停滞感があるが、アジア地域のプロジェクト商談は、力強さを感じさせるものだ。また電力プロジェクトは、オバマ米大統領の石炭火力発電への懸念発言から世界的に石炭火力発電の投資が停滞している。これに12 月にパリで開催が予定されているCOP 21 の結論待ちの状況も加わり、今年後半は様子見の様相だ。不透明感はあるものの、下期も期待案件はある。下期のプラント市場を大胆に予想した。

 【化学プロジェクト】
  アジアの石化プロ商談は「仁義なき戦い」の様相
  LNGプロでは意外に進捗速いエニ、モザンビーク案件

 【電力プロジェクト】
  各地域で様子見が続く火力発電プラント市場
  クウェート、オマーンで大型IPP・IWPP案件が進捗

 【製鉄プロジェクト】
  トルコの圧延近代化は、年内決着へ
  国内では、コークス炉の老朽対策工事が続く

 【環境プロジェクト】
  福島・茨城・長野・愛知で建設・運営事業
  基幹改良工事も相次ぐ


 (Vol.362 2015年9月10日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部