誰が石炭火力を殺すのか?

 米国がCO2の排出削減を理由に、石炭火力発電所の新設を事実上、不可能にする規制強化策を発表した。しかし米国は約10年前、国内で産出される石炭を活用した火力発電所の建設に積極的だった。米国の態度を一変させたのが、シェールガスの産出だ。この米国の方針転換に世界的に「石炭火力=悪者」の世論が形成されようとしている。しかし、単位あたりのコストも安い石炭は、新興国の経済成長を支える重要なエネルギー源だ。この石炭を有効活用しない手はない。「誰が石炭火力を殺すのか?」エネルギーとしての石炭について再考する。

 【総 論】
  誰が石炭火力を殺すのか?
  容疑者はシェールガスブームの米国と経済性度外視の環境意識

 【各 論】
  環境負荷を低減する火力発電技術の未来
  CO2低減に向けて多種多様な技術で対応


 (Vol.363 2015年9月25日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部