ワンランク上のフィリピンエンジ

 フィリピンに拠点を持つ、わが国のエンジニアリング企業のほとんどが、進出して20 年以上が経過している。かつては、「ローコストの拠点」という企業が多かったが、最近では、現地化を進める企業も出てきている。かつてのように、安価な人件費を求めるだけでは、現地社員のモチベーションも上がらず、定着率も悪くなる。仕事を通じた達成感を実現してこそ、人材の長期雇用が可能になる。このため、従来に比べ各企業ともワンランク上の対応を採りはじめている。

【総 論】
 エンジ企業の競争力強化に不可欠なフィリピン
 進出からもはや30年、見えてきた課題

【JGCフィリピン】
 設立から28年、現地化の促進でフィリピン最大のエンジニアリング企業に
 目標は2020年売上高1,000億円、海外プロジェクトにも対応

【千代田フィリピン】
 ローコストセンターからワンランク上を目指す千代田フィリピン
 グループのアジア地域の協業にも設計面で貢献

【DASH Engineering Philippines】
 設立から25年、三井造船全社の競争力を支える拠点に
 人材確保に有利なセブ島のメリットを活用

【JFEテクノマニラ】
 低コストで良質な人材を確保できる重要拠点
 今年末には420人体制に、要員の増強も進む

【三興フィリピン】
 社員のモチベーション向上を目的に社内転勤制度を活用
 ローコストエンジニアリングと海外プロ向け人材の発掘が役割

【フィリピンワコオ】
 バルブ整備でフィリピン工業に貢献するフィリピンワコオ
 日本ウェイとワコオ・ウェイを重視、人材育成に力


 (Vol.407 2017年9月25日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部