戦略的投資として実現できるIT設備管理

 ITを活用した設備管理は以前から、その必要性が指摘されてきた。しかし、なかなか実現しない。理由は、コストがかかることもさることながら、デジタル化されたデータを持たない設備が多いからだ。特に高経年設備の場合、CADが実用化される以前に設計されているケースが多い。このためアナログで設計されているのだが、保管状態が悪く、アナログ図面すら持ち合わせない設備は意外に多い。こうした設備のデータを、レーザースキャニングやデジタルカメラ画像からのモデルから作成することもできる。IoT、ビッグデータ活用は最近の潮流だが、この潮流に乗って、IT設備管理は今、戦略的投資として実現しやすい時代になった。

【総 論】
 保全のIT活用を阻む本質的理由
 相次いで噴き出す難問、処方箋は見えても実現には壁

 戦略的投資として実現できるIT設備管理
 終焉を迎えた「メンテナンス=コスト」の時代



 (Vol.411 2017年11月25日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部