本格回復するプラント市場

 原油価格の低迷で、この数年、動きが少なかったプラント市場だが、今年は回復しそうだ。わが国企業が得意とするLNGプラントでは、2022〜2023年の需給均衡以降の供給不測を睨んだ投資が期待される。またインフラ関連では、新興国の生活水準の向上に伴い、ごみ発電プラントの需要が高まっている。こうした中、石炭火力発電所は超々臨界発電であれば、OECDガイドラインでも認められているが、CO2排出削減の問題から実現が難しい。プラント市場は本格回復に向かってはいるが、これまでのシナリオ通りに動くかは不透明だ。

【エネルギー・化学プロジェクト】
 2022年の需給バランス以後を狙ったLNGプロが具体化へ
 市場は上向きも、日本のコントラクターの競争力に懸念

【電力プロジェクト】
 電力プロジェクト市場は想像以上に激変
 環境意識高まり再エネ案件が大幅増加、石炭火力は導入困難に

【鉄鋼・非鉄金属プロジェクト】
 鉄鋼は、ベトナムとメキシコに注目
 非鉄金属は、ネシアとタイでプロジェクトが浮上

【環境プロジェクト】
 関東以西で相次ぐDBO・BTOプロ
 実現性高い豪州・中東、アジアではタイに注目



 (Vol.413 2018年1月10日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部