巧バルブの高付加価値化戦略

 「流れを止める」これがバルブの基本的な役割だ。しかし、バルブも日々高度化している。過酷な条件で流れを止めたり、脱炭素社会の一翼を担う水素ステーションでは、高圧に対応できるバルブが必要になる。またIoTに対応する、自己診断機能を持つバルブも開発されている。さらにバルブを扱う商社には、メーカ並みの「目利き」が求められる。バルブの基本は変わらないが、高付加価値に対応できなければ、メーカが生き残れない時代になったのも確かだ。有力メーカの高付加価値化戦略を追った。

【総 論】
 バルブの高付加価値化戦略
 耐久性・IoT対応を強化、商社も高付加価値化へ

【MY OPINION/創刊20周年記念インタビュー】
 キッツ 堀田康之代表取締役社長に聞く
  脱炭素社会に向け液体水素にもチャレンジ
   低温でも高圧でも、バルブ技術の基本は「しっかり止める」

【一ノ瀬】
 自社開発の「エスペロバルブ」と「ニードルボールバルブ」が化学プラントで高評価
 メーカ・商社・システム開発の顔を持つ流体制御のスペシャリスト

【金子産業】
 トラブルの予兆を捉えるオン−オフバルブマネージャ「APOSA」の商品化が秒読み
 予知保全に対応、防爆・SIL認定品を来年にも市場投入

【キッツ】
 水素ST用ボールバルブで高圧に対応
 DLCコーティングにより、摺動性と操作性を向上

【キューブロックテクノロジー】
 オンリーワンを目指す高信頼・高耐久性のバルブを提供
 ユーザニーズに応じて、材料選定から対応

【日本アスコ】
 世界の防爆規格に対応するリミットスイッチボックス
 「Switch Box」の市場投入で過酷な環境条件に対応

【日本ボールバルブ】
 過酷な条件で使用される高信頼性のボールバルブを提供
 企業理念は「不易流行」、メンテナンスサービスも好評

【ワシノ機器】
 鋳造製手動洗浄式Y形ストレーナで容易なメンテナンスを実現
 プラントを停止せずに危険な作業も不要



 (Vol.441 2019年4月10日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部