高付加価値化する医薬品エンジニアリング

 医薬品はかつてのような低分子から中分子、あるいは抗体医薬など、病巣をピンポイントで攻撃するように進化している。その一方で、わが国政府は保険財政の健全化を目的に、薬価の引き下げ圧力を強めている。これに対応するには、人手をかけない、自動化や省人化設備が求められる。医薬品の高度化と効率生産が最近の医薬品製造プラントには求められている。高付加価値化する医薬品エンジニアリングの現状を追った。

【総 論】
 薬価引下げ圧力高まるも、設備投資意欲は旺盛
 抗体医薬・連続生産など、ニーズは多様化

【大成建設】
 自他ともに認めるトップランナー
 医薬品を核に水平展開で他分野にも進出

【千代田化工建設グループ】
 ライフサイエンスは再建のための重点事業
 ニーズ高まる連続生産やバイオ医薬に開発力で対応

【鹿 島】
 国内の医薬高付加価値化と医療機器メーカのアジア進出に対応
 軌道に乗り始めた、シンガポールIFE

【日 揮】
 「次世代」にらみ、連続製造などに対応
 ジェネリック向けにはS&Bや注射製剤需要に注目

【東レエンジニアリング】
 原薬製造プラントを中心に堅実な展開
 省人化対応や保全も提案、ユーザ系エンジの持ち味活かす

【テックプロジェクトサービス】
 医薬業界のトレンドにミートするも、求められる「特徴」の確立
 中分子医薬・バイオ医薬・連続生産に対応するも、見えにくい独自性



 (Vol.445 2019年6月10日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部