プラント工事の地道な成長路線

 プラント工事を手掛ける各社の業績は安定している。利益率にも大きな変動は無く、地味な存在だが、安定収益を継続している。この安定収益をベースロードとして、プラント工事各社は徐々に新規分野に進出しようとしている。その新規分野とは、EPC事業だ。すでに、山九は、三井化学向けにシンガポールや大阪工場向けにプラント建設プロジェクトを受注し、実績を上げている。高田工業所も、顧客への認知度を上げ、事業展開の手応えを感じている。また旧新興プランテックと旧JXエンジニアリングの統合により発足したレイズネクストは、旧JXエンジの持つプラントオーナーの視点を生かした特色のある事業を模索する。その展開は地味だが、堅実な成長路線でもある。

【総 論】
 プラント工事の地道な成長路線
 ベースはメンテ、EPCや海外へと市場を拡大

【山九 大庭政博常務執行役員プラント・エンジニアリング事業本部長に聞く】
 グリーンとデジタルを意識、次世代への布石を打つ
 EPCでは100億円以下の案件に照準、海外拠点も拡充

【高田工業所 田寿一郎代表取締役社長に聞く】
 既存のメンテ事業でベースロード、新規分野のEPC事業にも手応え
 IT活用・画像解析技術などにも取組み強化

【レイズネクスト 毛利照彦代表取締役社長に聞く】
 統合により得られた設備のオーナーとコントラクターの視点
 2024年施行の労働時間の上限制限への対応を急ぐ



 (Vol.481 2021年2月10日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部