プラント輸送 「波高し」
 長期間に渡る高水準の原油価格による潤沢な資金を背景に、中東などの産エネルギー地域のプロジェクトが目白押しの状態だ。 しかも建設が予定されているプラントの規模は大型化している。 これに伴い、リアクターなどの大型機器の重量および容積は、より増している。 これに伴い、重量1,000トンを超えるリアクターの輸送も珍しいことではなくなっている。
 が、これだけの重量を超える大型機器を輸送できる重量物輸送船は限られている。 こんな状況から、最近では重量物輸送船については、使用時期の1年以上以前に予約を入れる必要がある。 プラントの大型化に対して、重量物輸送のための事業インフラがなかなか追いつかない状況だ。 プラント輸送「波高し」――。 業界の好景気に浮かれてはいられない、事業インフラは軋み始めている。

 ☆プラント特需で「プラント輸送『波高し』」 -今年から来年がピーク、日揮・千代田が新たな対応-
 ☆増加する稼動量、表面化する脆弱な事業インフラ -船会社にとってもメリット小さい? 重量物輸送-


(Vol.164 2006年9月10日号より)

重化学工業通信社
ENN編集部