視界不良の 「LNGプロジェクト」

 2〜3年前まで、海外プラントビジネスの花形であった 「LNGプロジェクト」 の雲行きがあやしい。 すでにFEEDが終了しながら、いっこうにEPCプロジェクトの発注に移行しないプロジェクトが少なくない。 発注が頓挫している理由は、資材価格の高騰や人手不足に伴うレーバーコストの上昇だ。 かつてLNGプラントといえば、トンあたり200〜300ドルのコストで建設が可能だった。 ところが最近は1,000ドルを超えるケースも出始めている。 年産500万トンのプラント2系列を建設する場合、その建設コストは優に1兆円を超える。 これだけの投資に耐えられる事業主体も限られており、グラスルーツのLNGプロジェクトの具体化は当面、望み薄だ。 視界不良の市場を改めて、見直す。

・視界不良なLNGプロジェクト
  今年の発注は1件? コスト高騰で発注に二の足

・市場状況は 「八方塞がり」
  それでも求められる市場回復時の 「次の一手」


(Vol.194 2008年2月10日号より)

重化学工業通信社
ENN編集部