「IGCC」 の秘めたる実力

 東京電力・福島第一原子力発電所の事故によって日本のエネルギー政策が見直される中、ベース電源としての火力発電が再認識されている。 一方、火力発電で問題となるのが温暖化ガスの排出だ。 これを解決するために、天然ガスを燃料とした高効率ガスタービンコンバインドサイクル (GTCC) 発電の促進が図られている。 だが天然ガスの調達が増加するに伴い、日本の貿易赤字は過去最大レベルとなり、電力会社の経営を圧迫し始めた。 豊富な埋蔵量を持ち、価格も安い石炭の有効活用はできないだろうか。 石炭火力発電は天然ガス火力に比べ、温暖化ガスの排出量が多いが、これを解決するために開発されているのが石炭ガス化複合発電 (IGCC) だ。

  【総 論】
   「IGCC」の秘めたる実力
    石炭の有効活用と温暖化ガスの削減
  
   日本企業が開発に挑む国産石炭ガス化炉
    本格的な実用化にはまだ時間も、着実に進む開発


   (Vol.301 2012年11月25日号より)


重化学工業通信社
ENN編集部