シェールガスは、誰のものか?

 地層深くに眠る、シェールガスが経済的に採取できる工法が開発されてから、その期待は高まる一方だ。 しかし米国内には、シェールガスベースのLNGを輸出したいエネルギー業界とそれを阻止したい化学業界の双方が存在する。 その綱引きは今後も続くだろう。 ただ、米国からシェールガスベースのLNGをメキシコ湾岸から輸出したとしても、その価格はけっして安くはない。 シェールガスへの過度な期待は、この分野における冷静な判断を失わせる。今こそ、冷静さが求められる。

  【総 論】
   「シェールガスは、誰のものか?」
   過度な期待は禁物、狙うは米内需向け案件

  【化学プロジェクト】
   シェールガスベースのLNG輸出には積極派と慎重派が存在
   着々と進むのは化学の下流プロジェクト

  【重電プロジェクト】
   米国発電プラント、天然ガスシフトが鮮明
   石炭火力と原発の閉鎖も相次ぐ

  【シェールガス用鋼管】
   わが国の技術力が生きるエネルギー開発用鋼管
   高強度、安全性のニーズに対応


   (Vol.309 2013年4月10日号より)


重化学工業通信社
ENN編集部