調達マンの胸の内

 昨年秋から始まったアベノミクスにより円安傾向が続いている。 最近でこそ頭打ちになっているが、この間、円はドルに対して2割ほど安くなった。 この円安に伴い、国産機器は価格競争力を回復、海外プロジェクト向けに調達される機会が増加する可能性がある。 このため、一部のベンダーが海外プラント向け需要への期待を膨らませている。 しかし、わが国のプラント・エンジニアリング業界の調達業務はグローバル化しており、円安に振れたところで、「世界から、良い物を安く」 という基本方針で、担当者が淡々と業務をこなすにすぎない。 円安の昨今、調達マンの胸の内には、どんな思いが去来するのか、取材した。

  【総 論】 円安でも揺れない 「調達マンの胸の内」
  【日 揮】 LNGプロジェクト向け調達の増加で欧州が最大の調達先に
  【千代田化工建設】 海外に張り巡らされた調達情報ネットワークが売物
  【東洋エンジニアリング】 製缶機器メーカーでは「ポスト韓国」の発掘に力
  【川崎重工業】 海外調達比率25%、海外で新規ベンダーを開拓へ
  【三菱重工業】 エンジニアリング本部発足で共通購買にも着手
  【新日鉄住金エンジニアリング】 円安進行も、いっそうのグローバル調達に注力
  【三菱日立製鉄機械】 ベンダーとの長期に渡る関係を重視
  【三菱化学エンジニアリング】 エンジ調達センターとしてグループと外販向け調達でいっそうのコスト削減に取組


   (Vol.313 2013年6月10日号より)


重化学工業通信社
ENN編集部