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  プラントコストインデックス 「ENN-PCI」 2018年 第2四半期
AACE International 日本支部
ENN-PCI 委員会

1. はじめに

 2018年第2四半期(4〜6月期)のプラントコストインデックスENN−PCIを算定し、2000年からの推移を図1に示した。

 2017年第1四半期以降、PCIは(コスト要因)、(コスト+需給要因)とも鋼材価格の上昇や世界的な市場の好転により上昇した後、第4四半期以降はその上昇傾向が落ち着いたものの、2018年第2四半期には再び上昇に転じた。


 図1 プラントコストインデックス ENN−PCI の推移


2. ENN−PCI(コスト要因)

 材料費の厚板やステンレス鋼板は、2016年以降上昇している。

 建設業界は需要増加により大幅に収益が向上し、今後もこの傾向が継続する。

 鋼材の先行指標の鉄鋼主原料(原料炭、鉄鉱石)は2016年第2四半期で底を打ち、第3四半期以降は上昇傾向を続けている。一方、ニッケルの上昇によりステンレス鋼は若干の上昇傾向である。

 法人企業統計によれば、ベンダーやサブコンの利益は大幅に上昇しており、PCIのコスト上昇要因になっている。



3. ENN−PCI(コスト+需給要因)

 過去の不況期の大幅人員削減が影響し労働需給のミスマッチを伴う極端な人手不足によりPCI(コスト+需給要因)は依然上昇しているが、労働需給を示す有効求人倍率の上昇は緩やかになった。


 表1 反応器類(コスト要因PCI)



4. 世界経済

 2018年7月にIMFが公表した世界経済の実質成長率によれば2018年は3.9%、2019年3.9%。しかし世界銀行およびIMFは米中貿易戦争により下振れリスクを指摘している。


  ■プラント計


5. 米中貿易戦争

 1995年WTO発足、2001年中国WTO加盟。世界貿易は飛躍的に拡大した。しかし、貿易不均衡への対応が不十分であったため中国の大幅な輸出超過、米国の大幅な輸入超過を招いた。これは構造的な問題で簡単には解決できない。今後の展開は予測できないが次のような関連する経済指標を収集・分析し対応する必要がある。

(1)Dailyベース
 株(米国、中国、日本等)、為替相場、商品相場(原油、非鉄金属等)
(2)月ベース
 貿易収支(米国、中国)、機械受注統計(機種別受注量、受注残高)
(3)中長期
 WTOの改革、米国、中国の貿易政策等

 現状の株価は米国、日本は年度内高値を更新、中国もリバウンドしており、先進国の為替相場は安定し、国際商品相場も上向いている。現状では貿易収支への顕著な影響はないが今後は注視する必要がある。

 米中貿易戦争は急激なクラッシュ要因にはなっていないが、中長期的に見れば世界の自由貿易体制に悪影響を及ぼす。貿易品目により25%の関税がかかるとサプライチェーンにまで影響し、産業構造が変わってくる。

 米中ともに為替政策を変えない限り貿易不均衡を是正するのは困難である。


6. 消費税増税の影響

  2019年10月に消費税は8%から10%に増税される予定である。これは、住宅、自動車、家電製品に影響し、間接的に設備投資に波及する。


7. ENN−PCI(コスト要因)およびENN−PCI(コスト+需給要因)

 ENN−PCI(コスト要因)およびENN−PCI(コスト+需給要因)の分類別の指標をそれぞれ表2表3に示す。


  ・表2 ENN-PCI(コスト要因:2000年基準)PDFをダウンロードする
  ・表3 ENN-PCI(コスト要因 + 需給要因:2000年基準)PDFをダウンロードする

  
※PDFを御覧頂くには、ENN「プラントコストインデックス ENN-PCI」(10月25日号52頁)に
   掲載されているユーザー名・パスワードの入力が必要になります。


  ※ AACE International は米国に本部を置く国際コストエンジニアリング推進協会
   (The Association for the Advancement of Cost Engineering International)である。
   その日本支部(略称JSCE:Japan Section of AACE International)がENN-PCI委員会を設立し
   ENN-PCIの執筆を担当する。 ご参考:
http://www016.upp.so-net.ne.jp/JSCE/



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