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 オートデスク、米イリノイ大学とUAV利用の施工管理新技術を開発
 大成建設がダム工事現場で効果を実証
                 2015.4.24

 オートデスクはこのほど、米イリノイ大学と土木工事の施工進捗管理を効率的に行うための新手法を共同で開発した。

 大成建設は2014年11月から、高知県安芸郡和食ダムの建設工事現場などで実務試験を行っており、施工進捗管理業務の品質および施工生産性の向上について、一定の成果を出すことができた。

 今回開発した手法は、UAV(無人航空機)で撮影した工事現況の写真から、精度の高いBIM/CIMモデルを作成し、現況の把握と施工の進捗管理を簡単な作業で効率的に行えるようにするものだ。

 開発で、イリノイ大学は、写真から精度の高い点群データを生成するアプリケーション、オートデスクは実証実験の計画と結果の分析をそれぞれ担当した。また大成建設はイリノイ大学開発中のアプリケーションとオートデスクのCIMアプリケーションを使用して、和食ダムなどにおいて、施工管理の実証実験と効果測定を実施した。

 現在の土木工事の進捗管理は、専門業者が3Dスキャナなどで地表面を定期的に測量して、その変化を計算・記録して行うのが一般的だ。しかし、この方法の場合、測量には専門の機材とスタッフが広範な工事現場全体を長期間をかけて行う必要があった。これに伴い、多くの時間と手間がかかった。

 これに対して、今回開発した手法では、UAVとデジタル技術を活用して、計測にかかる手間と時間を低く抑えながら、簡単な操作で精度の高い地表面と構造物の位置情報と、施工の進捗度をコンピュータ上で可視化させて管理することができるため、工事全体の効率化が期待できる。今後、実証実験を継続して結果を見極めながら、建築分野でも、この手法を適応させる研究が継続される。

作成された3Dモデル 土量算出例


















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