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 2017.9.20
j5Japan、 Workshop2017を開催
オイル&ガス以外の顧客も採用、機能向上で市場を創造

j5 Japanは去る9月12日、東京・品川の東京コンファレンスセンター品川で、「j5Japan Workshop2017」を開催した。

オイル&ガス以外の顧客も開拓

これまで、オイル&ガス分野のプラント運転管理に使われてきた「j5」だが、最近は、水処理、LNGターミナル、医薬品製造のほか、物流施設など、様々な分野にユーザーを拡大している。元々、オイル&ガス分野の運転管理を支援するシステムとして開発されたが、運転管理はオイル&ガス分野だけに限ったものではない。最近は様々な分野にユーザーを広げている。

これまで、オイル&ガス分野のプラント運転管理に使われてきた「j5」だが、最近は、水処理、LNGターミナル、医薬品製造のほか、物流施設など、様々な分野にユーザーを拡大している。元々、オイル&ガス分野の運転管理を支援するシステムとして開発されたが、運転管理はオイル&ガス分野だけに限ったものではない。最近は様々な分野にユーザーを広げている。

ニコラス・ハーレイ 氏
「j5」のテクニカル・ダイレクターであるニコラス・ハーレイ氏は「当社のソフトウェアは、オイル&ガス分野に特化したものではない」と言う通り、様々なプラントの運転管理に活用できる。例えば、物流施設では、フォークリフトの運転中に発生した事故をトレースして、事故分析を行い、最適なフォークリフトの運転のために、事故情報を共有するのに使用された。

「j5」は、日本法人であるj5Japanを4年前に設立、今回のワークショップの開催は4回目になる。

毎年9月に開催されるワークショップだが、その度に、新たな機能が紹介される。

昨年のワークショップでは、エクセルシートを「j5」のシステムにトランスファーができる「IndustraForm」を打ち出した。この機能により、エクセル形式で蓄積されてきたデータをシステムに落とし込み、データ共有が可能になった。

 
セミナー風景
今年のワークショップで発表された機能は、PI(プラント・インフォメーション)データを取り込めること。PIデータは、プラントのDCS(分散型制御システム)の運転履歴データをすべて蓄積しているもの。このデータを「j5」のシステムに取り込み、運転管理に使用できる。「j5」のシステムであれば、変更管理も可能だ。

PIデータを取り込むことで、プラントの運転管理における履歴までを扱うことができるようになった。これにより、リアルタイム統合が可能になり、プラントの運転履歴がよりデータベース化しやすくなった。

さらに今回の機能強化では、モバイル端末でのアクセスが可能になった。タブレット端末やスマートフォンでも、「j5」のシステム上にある情報にアクセスできる。これにより、プラントの運転現場の情報をシステムに落としこむこともでき、運転情報の共有がより容易になる。

これら一連の機能強化により、プログラマーでなくても、エンジニアが用意にシステム構成を変更できる。これまでシステム構成を変更しようとすれば、プログラマーでないとできなかった。これをエンジニアができるようになったことで、大きな機能向上が図られた。


国内でも確実に浸透

ワークショップでは、j5 Japanの大坂宏社長が挨拶に立ち、「現在、日本国内でソフトウェアは60サイト、約7,000ユーザーに使用されている。当初は、石油・ガス関連のプラント運転管理に使用されてきたが、j5は石油に特化しているわけではない。石油化学、物流施設など、様々な業界で使用されている」と最近の状況を説明した。

日本国内の「j5」ユーザーは確実に増加しており、2009年~2016年に55プロジェクトで使用されたが、2009年~2017年に77プロジェクトで採用され、この1年間で22プロジェクトも使用実績が増加した。

日本国内の市場でも確実に浸透している。

今回のワークショップの参加者は119人。基調講演では、日本化学工業協会の春山豊常務理事が「化学プラントにおける安全管理―最近の化学プラント事故からの教訓-」について.講演した。

最近の事故事例を紹介し、「プラントの改造、運転に伴う要員の組織変更が事故原因になるケースがある」と指摘、変更管理の重要性を訴えた。

「j5」のシステムは、PIデータの取り込みが可能になり、モバイル端末にも対応することで、より使い勝手が良くなった。

プラントやその運転管理組織の変更管理にも大きな役割を果たすことができそうだ。




㈱重化学工業通信社
 

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