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 2021.2.24
 ENN2月25日号 特集:「エンジニアリングITアンケート 2021」
 プラント設計CADでは、ハイエンドよりも普及型がシェアを拡大
 新型コロナ感染拡大で在宅での利用が増加
 小誌が毎年、この時期に実施している「エンジニアリングITアンケート」だが、この1年間、エンジニアリング業界も新型コロナウイルスの感染拡大への対応に追われた。その中で、エンジニアリングITソフトウェアは、汎用タイプが普及し始めている。価格的に安価であるうえに、機能的にも向上。ハイエンドソフトウェアとの差も縮まってきている。また今後は世界的にプロジェクトが小型化する傾向にある。この傾向は、普及型ソフトウェアのシェアを高めるきっかけになるはずだ。

 小誌では毎年1~2月に、エンジニアリング産業およびその周辺業界に対して、エンジニアリングITソフトウェアの使用状況およびその意識に関するアンケートを実施している。今年も同時期にアンケートを実施し、46社から回答を得た。


新型コロナ感染拡大で在宅での使用に拍車


Q1:プラント設計用として、どの3次元CADを使用していますか? 複数回答可

 今年も「EyeCAD(Hexagon社)」が23%で最大シェアをなった。プラントの施工にも活用でき、元々、ユーザの裾野が広い。この幅広いユーザの支持を集めての最大シェアだ。

 次いで構成比が高いのが、「PDMS(アヴィバ)」の18%だ。「PDMS」は、「SmartPlant3D(Hexagon)」と並ぶ、大型プラント向け設計CADとして世界的にも使われている。

 ただ「SmartPlant3D」がプロセス系のプラントでの支持に限定されるのに対し、「PDMS」はごみ焼却プラントを手掛けるプラントメーカーからの支持も多い点が裾野を広げる要因になったと見られる。

 3番手にあるのが、「AutoCAD Plant 3D(オートデスク)」と「E3D(アヴィバ)」でいずれも16%だ。「AutoCAD Plant 3D」はこのところ、プラント業界でもシェアを伸ばしている。年間のサブスクリプション価格が22万円と価格的に手頃なのだが、「機能は価格以上」という評価がある。またオートデスクの各種ソフトとの連携が取れるのも強みだ。

 一方「E3D」は、2024年にアヴィバ社がサポートを終了する「PDMS」の後継ソフトウェアだ。プラント設計のみならず、機械設計、架構設計など、様々なソフトウェアが包含されている。「PDMS」のサポート終了に伴い、生まれる後継ソフトとしての座は、その他の3次元CADも虎視眈々と狙っており、この動きが今後の小誌アンケートにどのように反映するかも注目される。

 5番目のシェアとなったのが、「SmartPlant3D」と「PDS(Hexagon)」。いずれも、Hexagonの製品だが、「PDS」はすでにサポートが終了しているが、根強い支持者がいる。「SmartPlant3D」は「PDS」の後継ソフトウェアだが、元々がハイエンドユーザ向けで、大型プラントの設計を手掛ける、専業エンジニアリング企業から高い支持があるものの、ユーザ数の点では見劣りする。


Q1-1:使用しているCADに満足していますか?

 51%が「満足している」と回答しているが、「満足していない」は49%だ。







Q1-1-1:満足していない理由は何ですか?

 その理由としては「価格が高い」が46%とほぼ半数を占めた。「使い勝手が悪い」の18%をはるかに上回り、価格の問題はユーザにとっては大きな問題だ。また「ベンダーのアフターサービスが悪い」が16%あり、ソフトの使用感以外の問題が満足できない理由につながっている。

 また昨年から新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、在宅勤務が奨励されるなど、産業界を取り巻く環境が変わった。

Q1-2:新型コロナウイルスの感染拡大で、エンジニアリングITの活用について、
      どのような認識を持ちましたか?

 回答で最も多かったのが「コロナをきっかけに、在宅でもエンジニアリングなどの業務に対応できるようにした」で34%を占めた。「(エンジニアリングIT)は在宅でもできて非
常に重要だと感じた
」も30%の回答を集めた。反面、「ワークステーションが必要で会社でしか使用できずに不便」という回答も16%を占めた。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、企業におけるエンジニアリングITへの考え方にも一石を投じたと言えるだろう。


BIM・架構設計では、「Revit」と「TeklaStructures」が双璧


Q2:機械設計用CADとして、どの2/3次元CADを使用していますか?

 「Autodesk Inventor」が29%で最大シェアをなった。オートデスク社製品との連携もよく、機能拡張が容易である点も含め使い勝手の良さが評価されたと見られる。2番目に多く
の回答となったのが「SolidWorks(ダッソーシステムズ)」で19%を占めた。バルブなどの比較的に小型の機械設計に適しており、この点での評価が多かったものと見られる。

 この設問のその他の回答には、「AutoCAD/AutoCAD LT(オートデスク)」、「iCAD(富士通)」のほか、「AutoCAD」と互換性のある「IJCAD」もあった。


Q3:架構設計用CADとして、どのソフトを使用していますか? 複数回答可

 「Autodesk Revit(オートデスク)」が26%と最多だったが、「TeklaStructures(トリンブル・ソリューションズ)」が25%で、トップ2が双璧となった。この分野では、
「TeklaSuructures」がデファクトスタンダードとしての評価を揺るぎないものにしているが、BIMソフトの「Aoutodesk Revit」でも対応できる架構設計も多く、BIMソフトとの兼用により活用されていると見られる。

 この設問へのその他回答には、「AutoCAD」のほか、「StaadPro(ベントレー・システムズ)もあった。「StaadPro」は応力解析ソフトだが、設計の支援ソフトとて活用されているようだ。



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