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 2018.2.23
 ENN2月25日号 特集:「エンジニアリングITアンケート、クラウド導入慎重論が徐々に減少」
 クラウド導入慎重論が徐々に減少
 3次元CAD使用企業数では「EyeCAD」がトップもライセンス数ではアヴィバ

ライセンス数の問いで使用実態に近づく

 毎年、2月初旬にエンジニアリング業界にお願いして、エンジニアリングITに関するアンケートを実施している。あるベンダーの提案もあって、今回からライセンスシート数について尋ねるようにした。その聞き方も、ライセンスシート数は直接的に尋ねるのではなく、「10本以下」「11本以上」の二択で尋ねるようにした。この提案に賛同して理由は、単に「使用しているか否か」だけでは、1本でも使用していれば、回答に「〇」が付くわけだが、その「〇」の中味はなかなか分からない。だからといって、ライセンス数を細かく尋ねたところで、正確な回答が得られるとは考えにくい。そこで10本を境に、「以上か、以下か」という聞き方にした。

 この設問により、これまでに知りえない状況も浮かび上がった。例えば、3次元CADの場合、最大の構成比は「EyeCAD」だが、「EyeCAD」ユーザー24社のうち、「11本以上」を所有している企業は3社にすぎない。反面、「PDMS」の場合、使用しているのは21社だが、「11本以上」と回答したのは8社である。ヘビーユーザーは「PDMS」の方が多く抱えていることになる。単に使用企業数からシェアを割り出すのではなく、使用実態を多少なりとも知ることで、これまで見えなかった現実が浮かび上がる。

こうした点で、今回のアンケートでは、新しい点を知ることができたと言える。

 また「クラウドの使用を禁止している」という回答は41%を占め、引き続き多くの企業により使用が禁止されている。しかし、「(クラウドを)すでに利用している」は21%から33%に構成比が増加した。

 わが国では、データのセキュリティを気にして、クラウドを使用しない企業は根強く残るものの、使用し始めている企業は高率で増加している。

 保守的な企業と柔軟な企業とに、二極化しているとも言えるが、世の中のクラウド活用の勢いが保守的な企業の姿勢を変えようとしているとも言える。

 来年、この結果がどのように変わるかにも注目すべきだ。

 クラウドを使用しなければIoTに乗ることも難しい。時代の流れも反映されている

アンケート回答企業(50音順)(全60社・63事業部)
IHI/旭化成エンジニアリング/出光エンジニアリング/荏原環境プラント/大林組/鹿島建設/川崎重工業(ガスタービン・機械カンパニー/プラント・環境カンパニー)/木村化工機/クボタ/クラレエンジニアリング/神戸製鋼所/コスモエンジニアリング/ササクラ/山九/サンユテクノスプラントエンジニアズ/JXエンジニアリング/JNCエンジニアリング/JFEエンジニアリング/清水建設/神鋼環境ソリューション/新興プランテック/新日鉄住金エンジニアリング/水ing/スチールプランテック/住友ケミカルエンジニアリング/住友重機械エンバイロメント/住友重機械工業/住友重機械プロセス機器/第一高周波工業/大成建設/太平洋エンジニアリング/高田工業所/タクマ/竹中工務店/千代田化工建設/千代田工商/千代田テクノエース/月島機械/テックプロジェクトサービス/東芝エネルギーシステムズ(火力・水力事業部/京浜事業所/原子力事業部)/東芝プラントシステム/東洋エンジニアリング/東レエンジニアリング/巴鉄工/日揮/日揮プラントイノベーション/日鉄住金パイプライン&エンジニアリング/日本通運/日立造船/富士電機/富士古河E&C/三井造船/三井造船環境エンジニアリング/三井造船プラントエンジニアリング/三菱化工機/三菱ケミカルエンジニアリング/三菱重工エンジニアリング/三菱重工環境・化学エンジニアリング/三菱電機/ワシノ機器


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